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「小池劇場」と呼ばれる”策士” 小池百合子の冴え渡る”はかりごと”

   

2017年9月28日、衆議院が解散され、総選挙は10月10日公示、10月22日投開票の日程で、事実上の選挙戦がスタートした。

ここ数日の間に、急転直下の事態で、民進党は小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」への合流を目指すことになり、民進党は事実上 “解党” 状態になってしまった。

そのため多くの選挙区で、自民党と希望の党が対決する「政権選択選挙」となりそうだ。

そんな選挙の構図が一変する野党再編を引き起こし、台風の目となった新党「希望の党」の小池百合子東京都知事代表だが、2016年の東京都知事選挙や2017年の東京都議会議員選挙で圧勝し、選挙戦の上手さが際立っている。

もはや小池氏のケンカのうまさは小泉氏を超えた。小泉氏は総理・総裁だったが、小池氏は自民党を追われるように孤立無援で都知事選を戦い、知事になると1人で半年も経たないうちに議会を切り崩したのだから、小泉氏以上の豪腕です。

(出典:NEWSポストセブン「小池百合子氏、ケンカのうまさは小泉純一郎氏を超えた」)

その東京都議会議員選挙だが、小池百合子東京都知事が選挙前からすべて計算し尽くして、行動したと考えられている。まさに“策士”としての面目躍如である。

小池氏の行動は、すべて故意犯だったといえるだろう。小池氏は、ずっと以前から「東京都知事」に強い関心を持っていたという。密かに次の都知事選出馬を検討していたと思われる。政治資金問題で舛添前都知事が辞任したことは予定外だっただろうが、小池氏はかなり早い段階で都知事選出馬を決断することができた。

そして、無党派層が勝敗のカギを握ってきた都知事選では、舛添前都知事を推薦していた自民党の支持で組織選挙を行うのは不利だと判断したのだろう。

小池氏は、自民党をわざと怒らせたと思われる節がある。都連に挨拶もなく出馬を表明し、次いで推薦依頼のために自民党都連を自ら訪ねて冷たく扱われたりしたのは、単なる「礼儀知らず」だったのではないだろう。

あえて、「巨大組織に虐げられ、その組織に立ち向かう」という構図を作り、無党派層の支持を集めるとともに、巨大組織に「悪のレッテル」をべったりと張り付けて、その動きを封じる狙いがあった。その狙いは、見事に当たったといえる。

(出典:ダイヤモンド・オンライン『小池百合子氏を当選させた「修羅場」の経験値』)

さらに、小池百合子東京都知事は現職の次のステップとして総理大臣も視野に入れている可能性があると指摘されている。

小池は総理の座を手に入れるためには、何でもありだ。国政は任せるといっていた盟友・若狭勝さえ、ここが勝負と見たら非情に切って捨てる。

(小池新党に対して)前原民進党代表は、小沢一郎と進めていた民自連合を反故にして、民進党としての公認を出さずに小池新党である「希望の党」公認で戦う方針を決めたのである。

実質、民進党解体だ。アッと驚くタメゴロー的大転換だが、週刊文春によれば、若狭、細野豪志では党勢拡大できないと小池は考えていて、「そのため、小池氏は、全国に組織がある民進党を選んだ。民進党側も、左派など一部の議員を下す方向で話を進めています。」

(出典:J-CASTテレビウォッチ「最後の勝負に出た小池百合子都知事 民進党を糾合して政権ねらう」)

小池百合子東京都知事は総理の座を手に入れるためには “手段を選ばず” というのは、2017年の東京都議会議員選挙で選挙協力をし、東京都議会でもの協力関係にある公明党にもケンカをしかけていると見られている。

実はこれまでの小池流ケンカ術を分析すると、本来は根回しすべきところで「あえて」それをせず、相手を「寝耳に水」だと怒らせ、さらに挑発をしていくというファイティングスタイルが浮かび上がってくるからだ。

(中略)

修羅場を小池氏は幾度となく経験してきている。そんな百戦錬磨のケンカ師が、(都議会で)連携する公明党への根回しを「うっかり忘れる」なんて凡ミスをするだろうか。不義理をした相手に対して、「首班指名しますから勘弁してください」なんて雑なご機嫌とりをするだろうか。

するわけがない。

そう考えると、「山口那津男さんがいい」という発言は相手を土俵に引きずり出す「挑発」だと考えるべきだ。

既に公明党の一部の方たちが不快感を示しているが、この「挑発」に全面的に乗ってしまうのは得策ではない。

小池氏を「組織なめんなよ!」と厳しく批判し、自民党にすり寄っていくほど、「結局、自公連立という既得権やしがらみにとりつかれてるじゃん」というイメージが強くなっていく。

それは選挙的には創価学会があるので公明党的には大して痛くないが、「希望の党」の「さらば、しがらみ政治」というブランディングの「引き立て役」にされてしまう恐れがある。

(出典:ダイヤモンド・オンライン『小池百合子、ガチンコファイトの次の標的は公明党!?』)

もし公明党にケンカをしかけているということが本当だとしたら、衆議院議員総選挙後の小池百合子東京都知事の都政運営に支障をきたすことになってしまう。(都民ファーストの議席だけで東京都議会の過半数を占めていないため)

そのため小池百合子東京都知事は、東京都知事を辞職し、衆議院議員選挙に立候補するのでないかと思われる。


挑戦 小池百合子伝

“女ケンカ師”小池百合子東京都知事が次に誰を「敵」として狙うのか、また選挙はどのように展開されていくのか、注目です。

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