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タックスヘイブン(租税回避地)による課税逃れ!仕組みや国・地域について

   

タックスヘイブン(租税回避地)とは

タックスヘイブンは、租税回避地(そぜいかいひち)とも呼ばれ、意図的に税金を優遇(著しく低い税率、もしくは無税)している国や地域のことです。

タックス・ヘイヴンは、元々小さな島国など産業が発達しない国家が、国際物流の拠点となることを促進するために作った制度で、現在では、税金を優遇することで、企業や富裕層の資産を誘致しています。

タックスヘイブン(租税回避地)の仕組みと課税逃れ

タックスヘイブンと呼ばれる国や地域は、オフショアバンク(国外に住んでいる人や企業のために口座を開設することができる銀行)という、外国の資産を預かる銀行があります。

つまり、タックスヘイブン地域のオフショアバンクで資産を運用すれば、運用益に対する課税を逃れることができるということです。

そこで、多国籍企業や富裕層が名目だけ、このような所に子会社を設立して収益をそこに集中し課税逃れをはかったり、マネーロンダリングなどの資金操作に使ったりしています。

例えば香港、香港は一応“相続税”という制度はあるものの、贈与税は掛かりませんので、“無税”にて生前に贈与が可能となるということです。そのため、相続を受ける人が香港に住んでいる場合、生前に移せる資産の全てを香港に移し、その後、相続を受ける人に、贈与税“無税”の香港で贈与を済ませてしまうことができてしまいます。

タックスヘイブン(租税回避地)を行っている国や地域

タックスヘイブンを行っている国や地域は、ほとんどが自国の産業を持たない極めて小さな国や地域です。

例えば、F1グランプリの開催地でもあるモナコ公国は、タックスヘイブンにより、世界有数の富裕国家になりました。

また、合併や買収を繰り返し世界最大の製鉄会社となったアルセロールミッタル社は、税率が低いということでルクセンブルグに本籍地としています。

アイルランドは種牡馬の税金がかからないため、イギリスやフランスの大馬主が大規模なスタッド(種牡馬の管理を専門に行っている牧場)を、アイルランドに移しました。

 
タックスヘイブンを行っている国は、モナコ公国やサンマリノ共和国、多くのヘッジファンドが拠点している英国領ケイマン諸島などが有名です。

他では、英国領のマン島やジャージー島、カリブ海地域のバミューダ諸島・バハマ・バージン諸島、中近東ではドバイ(アラブ首長国連邦)やバーレーンなどがタックスヘイブン地域です。

アジア地域の香港やマカオ、あの村上ファンドが拠点を移したシンガポールなども、税率が極めて低いため、事実上タックスヘイブン地域にあたります。

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