カジノIR法案での“IR”、IR(統合型リゾート)というのは何?
カジノIR法案が現在国会で審議や採決されており、よく耳にしますが、このカジノIR法案の “IR” とは何でしょうか。
カジノIR法案の“IR” (統合型リゾート)とは何?
カジノIR法案でよく耳にする“IR” というのは「Integrated Resort」の略で、日本語に訳すと「統合型リゾート」となります。
この“IR”つまり『統合型リゾート』というのは、国際会議場・展示施設など「MICE(マイス)」を行える施設と、カジノを備えたホテル・商業施設(ショッピングモール)・レストラン・劇場・映画館・アミューズメントパーク・スポーツ施設・温浴施設などと一体になった複合観光集客施設のことです。
ちなみに「MICE(マイス)」というのは、以下の活動の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称として使われています。
- M= Metting(企業等の会議)
- I= Incentive Travel(企業等の行う報奨・研修旅行)
- C= Convention(国際機関・団体、学会等が行う国際会議)
- E= Exhibition / Event(展示会・見本市・イベント)
IR(統合型リゾート)の例としては、シンガポールが観光政策として、2010年にマリーナ・ベイ・サンズとワールドリゾート・セントーサの2箇所にカジノを中心としたIR(統合型リゾート)をオープンさせました。
マリーナベイ・サンズは美しい眺望を眺められる屋上プールが話題になりましたが、この2箇所のIR(統合型リゾート)は、年々観光客数が増え、観光収入を増加しています。
IR (統合型リゾート)にカジノは必要か?
IRに娯楽施設がなければ、収益の機会損失に!
では、IR (統合型リゾート)にカジノは必要でしょうか、カジノが無くてもリゾート施設として十分なのではないでしょうか、と疑問になります。
IR (統合型リゾート)が、海外からの訪問客や観光客を呼び込むのに国際会議やイベントなどいわゆる「MICE(マイス)」は、とても重要です。国際会議やイベントというのは、海外で報道されたり、話題になることもあり、海外に向けてのアピールとなります。
このような国際会議やイベントを誘致することができれば、そのことで多くの観光客が訪れ、多額の観光収入を見込むことができます。
しかし国際会議やイベントに多くの人が訪れてくれたのに、会場近辺に観光できるところや楽しめる場所が少なければ、せっかく沢山の人が訪れても観光地にお金を落とすこともなく、また話題になることもなく、観光収益の機会損失となってしまいます。これは非常に勿体ないです。
カジノを含めた娯楽施設は必要!
IR (統合型リゾート)に、MICE(マイス)の施設以外にカジノ、ショッピングモール、美術館、スポーツ施設、スタジオなどがあれば、訪れた際にいろいろな選択肢があって観光や娯楽に事欠きません。
特にカジノというのは、ショッピングモールや美術館などが閉まった夜の娯楽として適しています。例えば、訪問客としては日中は会議やイベントに出席し、その後、ショッピングをしたり、観光、食事を楽しんだ後、カジノに行くことができます。まさに1日中、楽しめることになります。
観光地側としては、カジノがあることで、夜も含めた24時間、安定的に収益を増やすことができます。また観光産業の国際競争力の強化にも寄与することになります。
そのために、IR (統合型リゾート)には、カジノ必要だと考えられます。